- 業界ニュース
- 2025.08.09
- 2025.09.09
【法人FC解禁】Workman Colors、個人経営では難しい年商2.5億円超クラスを法人フランチャイズに委ね大量出店へ
2025年9月から都市近郊モールに新モデルを導入、初年度15〜20店を計画

作業服とカジュアルウエアを全国1,063店で展開する株式会社ワークマン(本社:群馬県伊勢崎市、代表取締役社長 小濱英之)は、社内慣行として避けてきた法人フランチャイズ(FC)と同一フランチャイジーによる複数店運営を2025年9月より解禁します。対象はリブランド後好調を維持する「Workman Colors」。売上2.5億円超が見込める都市近郊の中・大型モール内店舗を法人FCに委ね、年間40店ペースの出店を継続します。
法人FC導入の背景
Workman Colors/#ワークマン女子は2025年2〜6月に24店を新規開業し、計102店へ到達しました。しかし
- 地方路面店向けの個人FC確保が難化
- 都市近郊での路面用地不足
- 直営モール枠の飽和
という課題が顕在化。これを解決すべく年商25億円規模モールに法人FCを導入し、需要を取り込みます。
初期導入は4店舗
法人FC第1弾として、モール運営代行実績を持つ2社が以下4店を担当します。
開業日 | モール名 | 売上目標 | 運営会社 |
---|---|---|---|
2025/10/3 | ダイナシティ小田原 | 3.1億円 | (株)スタイルエージェント |
2025/10/31 | フォレオ大津一里山 | 2.9億円 | (株)スタイルエージェント |
2026/3末 | イオンモール津田沼 | 3.3億円 | (株)SI |
2026/4 | イオンモール神戸北 | 3.7億円 | (株)スタイルエージェント |
年間出店構成
2026年以降は
- 個人FC路面店:年20〜25店
- 法人FCモール店:年15〜20店
とし、10社程度の法人に毎年2店ずつを委託。これにより年間約20億円の売上上乗せを見込みます。
法人FC解禁の理由
- 個人FC募集が人口5万〜10万人地域で頭打ち
- モールからの出店要請は80件以上あり潜在需要が大きい
- 年商2.5億円超規模では家族経営が困難で法人の組織力が必要
今後の展望
Workman Colorsはベーシック衣料比率を高め、男女共通で「快適普段着」シリーズを拡充。都市近郊モールでの法人FCを成長ドライバーとし、路面・モールのバランス出店で全国展開を加速する予定。
会社概要
社名:株式会社ワークマン
所在地:東京都台東区東上野4-8-1(東京本部)/群馬県伊勢崎市柴町1732(関東信越本部)
事業内容:作業服・作業用品、アウトドア/スポーツウエアのFC販売
店舗数:1,063店(2025年6月30日現在)
上場:東証スタンダード(7564)
編集部コメント
個人FC中心で急成長してきたワークマンが法人FCに舵を切った意義は大きい。人口減少で個人オーナー獲得が難化する一方、中・大型モールには未開拓余地が残る——このギャップを埋める戦略は理にかなっていると思う。法人FCへの年商2.5億円超モデル移管により、オペレーション負荷と売上規模のミスマッチが解消される点も注目だ。とはいえ、人材確保やブランド統制など法人FC特有のリスク管理が必須になる。出店スピードと品質維持の両立が達成できるか、今後の実績を追い続けたい。