フランチャイズ用語集

  • レイク・ロック

    レイ・クロック(Ray Kroc)は、正式名称レイモンド・アルバート・クロック(Raymond Albert Kroc)でマクドナルドコーポレーションの創業者です。

    1941年に5種類のミルクセーキを同時に作る機械「マルチミキサー」を販売するため、全米中を旅して周っていた。1954年、カリフォルニア州サンバーナーディーノで、ハンバーガー店のマクドナルドを開いたマクドナルド兄弟と出会う。効率化された調理システムに興味を持ち、兄弟と交渉してフランチャイズ権を獲得、1955年4月にイリノイ州デスプレーンズに最初のフランチャイズ店を出店した。

  • 臨店

    訪店とも言います。 フランチャイズ本部から派遣されたスーパーバイザー(SV)が店舗を直接訪問し、店舗運営や経営などをアドバイスします。(訪店ともいう。)

    臨店する目的は、店舗状況の把握と本部の考えなどを伝達します。

    一般的に、臨店が多いフランチャイズ本部は、決まりが多く、逆に少ない本部は自由度が高い傾向があります。

  • レギュラーチェーン(RC)

    フランチャイズチェーン本部が自ら直接運営を行い多店舗展開することで、直営店(コーポレートチェーン)とも呼ばれます。人材や店舗設備、仕入れなども全て自社で賄います。

    フランチャイズチェーン、ボランタリーチェーンなどの用語もあります。

  • リースバック

    不動産など所有している資産を一旦売却し、そのままリース物件として利用し続ける取引のこと。
    リースバックする目的は、資産のオフバランス化、固定資産の流動化、機械設備の継続使用、資金調達手段など。

  • ボランタリー・チェーン

    個々の独立した小売店が組織を作り、フランチャイズチェーンのようなシステムを作るビジネスモデルです。フランチャイズとは異なり、小売店同士が自主的に協力し合う互助モデルで、大量一括仕入れや、共同設備投資によってコストを削減します。ヤマザキYショップが代表例。

    特徴としては、取扱商品や販売方法などの制約が少ないので、地域や顧客を反映した運営ができます。

  • ポスティング

    商圏内の新規顧客開拓を目的に、広告・宣伝を目的にビラやチラシを各個宅の郵便受けへ直接投入する販売促進手法の一つ。

    宅配、飲食、学習塾や各種サービス業は特に効果的で、加盟店用の実施マニュアルを用意しているフランチャイズ本部も少なくない。

  • POSシステム【ポスシステム】

    Point of sales system(販売時点情報管理システム)の略で、売上が発生した時点で、商品のバーコード情報をスキャンして読み取り、部門・品名・価格などを画面に表示しレシートに印刷します。また同時にレジ本体の記憶部(メモリー)に各種情報を記録することで、売上情報がデータベース化されるので、売れ筋商品を把握することができ、仕入れ計画や販売戦略にも活用されている。

  • 法定開示書面

    中小小売商業振興法第11条第1項、同法施行規則第10条の規定により、特定連鎖化事業(フランチャイズ・ チェーン)についてフランチャイズ本部は、事業内容や契約内容などの情報合計22項目をフランチャイズに加盟しようとする人に対して、事前に書面で開示し説明することを義務付けています。
    この書面を「法定開示書面」または「情報開示書面」と言います。
    (加盟金、保証金、商品の販売条件、経営指導、使用させる商標、契約期間、ロイヤルティなどを書いた文書のこと。)

  • ベンチャーキャピタル

    未上場企業で将来有望なベンチャー企業に出資を行い、その企業が成功し株式公開する場合に得られるキャピタルゲイン(株式売買益)や事業売却を行う時の出資額の差額を利益として得ることを目的としている。企業成長を加速させるために、役員の派遣など経営サポートを行う場合もある。

  • ベンダー

    英語では売り主や行商人という意味で、小売りサービス業・飲食業に対して商品や食材を供給する供給者を総称して「ベンダー」と呼んでいます。
    コンビニニエンスストアなどのベンダーはメーカー、卸売業者、商社、物流会社などで構成されており、フランチャイズ本部の専門ベンダーを組織化していることもある。

  • プロトタイプ店

    フランチャイズシステムのモデル店舗のことを指します。店舗構成、主要設備、レイアウト、各種デザインが確立されており、これらがチェーン展開の基本コンセプトとなります。
    この店舗に求められているのは、標準となる投資金額、商品政策、サービス方法、売上高、客数、荒利益率、荒利益高、経費、利益、返済・回収計画などが実現できるという事である。

  • フランチャイズ・フィー

    加盟店がフランチャイズパッケージを使用する見返りとして本部に支払われる対価の総称です。
    大きく分けて2つあり、1つめはフランチャイズ契約を結ぶ際に支払われる、契約金、加盟金、加盟料またはイニシアチブ・フランチャイズ・フィーなどと呼ばれています。

    もうひとつは、ロイヤルティと呼ばれる継続的に支払う対価です。この金額は通常その店舗の売上、または営業実績により変動するものが一般で、その算出方法は各フランチャイズ本部で異なります。また、売り上げや営業実績にかかわらず固定額を支払うもの、ロイヤルティ自体が発生しないフランチャイズもあります。

    中小小売商業振興法の規定で定められているとおり、加盟店から徴するフィーについては、その金額または算定方法、金銭の性質、徴収の時期、徴収の方法およびその金銭が返還されるものであるときはその条件を書面に記載することが義務付けられている。

  • フランチャイズパッケージ

    フランチャイズパッケージとは、フランチャイズ契約によってフランチャイズ本部が加盟店に対して提供する経営の方法や商標、営業権など、フランチャイズビジネスを行う上で、必要な経営システムまたは一連のプログラムのこと指します。

    フランチャイズパッケージは、本部によりそれに含まれるものは異なりますが、主に以下の3つの要素は共通として提供されることが一般的です。

    ・フランチャイザーの商標、サービスマーク、チェーン名称を使用する権利
    ・フランチャイザーが開発した商品やサービス、情報など、経営上のノウハウを利用する権利
    ・フランチャイザーがフランチャイジーに継続的に行なう指導や援助を受ける権利

    これらは一定の決まりの下で提供され利用することが出来ます。その決まりが「フランチャイズ契約」であらかじめ決められており、この取り決めの中で本部と加盟店はお互いビジネスを行うことが出来ます。

  • フランチャイズチェーン

    まずは「チェーン」について説明します。チェーンとは一つのブランドが複数の店舗の運営管理を広げていく「経営形態」のことを指します。コンビニやファミレス、ファストフード店などの「外食産業」はまさにこの形態であり業界でもポピュラーとなっています。
    もちろん外観だけでなく、提供する商品やサービスなど一定のクオリティが担保されたサービスがどこの店舗でも受けることができるのがチェーンの一番の特徴です。

    次に直営店とフランチャイズ店の違いについて説明します。
    直営店はフランチャイズ本部が出資しており、その店舗の運営は本部の社員で行います。本部の管理下であるため、商品のテスト販売や試験的なキャンペーンなどを行うことが出来るというメリットがあります。通常この直営店で成功ノウハウを確立したのち、フランチャイズ店舗を展開していきます。
    フランチャイズ店は、その本部とフランチャイズ契約を結んだ「加盟者」が出資をし運営も加盟者が行います。したがって、経営権は本部にはなく、別の法人または個人事業主が所有しています。フランチャイズ店のオーナーは確立された成功ノウハウをもとにビジネスをすることが出来るのが大きなメリットです。

    つまり、フランチャイズチェーンとは本部が運営する直営店ではなく、加盟者が出資をして運営するお店が多く展開していく経営形態のことを指します。

  • フランチャイズシステム

    フランチャイズシステムとは、加盟者がフランチャイズ本部より、商標、商品、ノウハウ、コンセプトなどを利用し、且つ同一イメージ、手法の下でビジネスを行う事であり、その対価として加盟者がロイヤルティを支払う仕組みのことです。

  • フランチャイズ契約

    日本では主にフランチャイズ本部が開発した商標、商品、ノウハウ、コンセプトなどそれらをパッケージとして提供する方法、条件を、本部と加盟希望者がお互いに約束するために交わす契約のことをフランチャイズ契約と言います。
    フランチャイズ本部はパッケージとして提供する内容、またそれを使用するための条件を明示し加盟希望者と契約を交わさなくてはならない。

  • フランチャイジー

    フランチャイズビジネスにおいて、商標、商品、ノウハウ、コンセプトなどをフランチャイザーより使用許可を得て、それらを使用してビジネスを行う事業者のことを指します。
    加盟店、加盟者などと一般的には呼ばれています。

  • フランチャイザー

    フランチャイズビジネスにおいて、自ら商標、商品、ノウハウ、コンセプトなどを所有しており、フランチャイジー(加盟者)を募り複数の事業者に対して、それらを使用したビジネスを行う事を許諾する事業者のことを指します。
    フランチャイズ本部、本部企業、または単に本部などと呼ぶのが一般的です。

  • プライベートブランド

    プライベートブランドとは、小売店や卸業者が独自のブランド(商標)を作り販売する商品のことです。
    PBと略されることもあります。流通業者、製造業者と連携し商品を直接開発、販売することが出来るため低価格で商品提供できるのが大きな特徴です。

    このプライベートブランドとチェーン店舗独自のストア・ブランドの開発が、フランチャイズパッケージの商品力を高めるといえる。

  • 不正競争防止法

    事業者間でお互いのビジネスを侵害する行為を防止するための法律です。
    例えば、他社商品などの表示(商号、商標、トレードマークなど)を無断で使用して消費者を混同させること、商品の模倣、産業スパイなどによる技術取得行為、貶める風評を流すこと、虚偽の表示をすること、インターネットのドメイン名を不正な目的で取得・使用する行為などがあげられる。

    こういった行為が行われることで、消費者が商品やサービスを安心して利用することが出来なくなってしまい、経済の健全な発展も望めなくなってしまうため、市場競争が公正に行えるように平成5年5月19日法律第47号として、この法令が定められた。

  • 附合契約

    契約内容に関して、両当事者がその内容について個別に協議はせず、一方の当事者が定められた契約内容に対して機械的に契約すること。

    一般大衆を例に挙げると、保険やガス、電気、水道などのほとんどがこれに当たる。これらの内容の合理性を確保するため、監督官庁の認可制がとられている。

    フランチャイズでも同様で、フランチャイズ契約を結ぶ際には、加盟店を守るために、「中小小売商業振興法」にて法定開示書面を交付すること、概要、財務内容など、契約の全てにおいて、加盟希望者に対して開示、および説明されることを義務付けている。

  • ファストフード

    短時間で且つ店舗内での調理が簡素化されているレストラン業態の一種です。日本国内では主に、ハンバーガー、ドーナツ、フライドチキン、たこ焼き、牛丼、カレー、うどん・そば、ラーメン、クレープ、アイスクリームなどがあり、オーダーから提供まで、提供から食べ終わるまでが短時間で完結する業態です。

    価格帯もワンコインなど、リーズナブルな設定となっており、セルフサービス方式やテイクアウトなどでも利用しやすい点がこの業種の共通点です。フランチャイズ方式をメインとしており、アメリカでは1950年代、日本国内では1970年代から成長し、拡大されてきました。

  • 品質管理(QC)

    提供する商品やサービスの一定の品質を検査、検証し、それを保証することです。フランチャイズでは商品も、サービス提供も店舗によってばらつきがあってはいけないため、定期的なチェックを行い、問題があればその原因を取り除きます。

    従来であれば人の目による検査が一般的でしたが、デジタル化が進んだことで、効率よく精度の高い検査が現実味を帯びてきています。

  • B to B / B to C 【ビートゥービー/ビートゥーシー】

    企業(ビジネス)対企業(ビジネス)間、企業(ビジネス)対消費者(カスタマー)間の取引のことを指します。この言葉はもともと電気通信を利用して行う事の用語に由来しています。

    BtoBは企業を顧客としてビジネスを行うため、受注単価が大きい、継続的な取引関係になることが多いことから、一度信頼を獲得すると安定的に収益を見込めるのが特徴です。

    BtoCは消費者に対して提供するビジネスモデルのため、BtoBに対して単価は低く、いかにして商品やサービスを売り上げるかが特徴です。消費者の流行や、ニーズなどをいち早くとらえ常に1手2手先のことを考えながら先手を打つことが出来る企業が得意とするビジネスモデルです。

  • ビジネスフォーマット型フランチャイズ

    フランチャイズ本部が販売ノウハウ、事業形態、営業方法等、商標、商品や製品、原料だけを提供するのではなく、これらすべてをパッケージ化して加盟店に提供するフランチャイズ形式。

    日本のフランチャイズでは、この「ビジネスフォーマット型」が主流となっており、代表的な業種としてはコンビニのフランチャイズがこのタイプです。

  • PL法(製造物責任法)

    PL法とは、「製造物」の「欠陥」が原因で、他人の生命・身体・財産に損害が生じた場合、製造業者の過失の有無に関係なく、製造業者等に損害賠償責任を負わせる法律のことです。
    被害者は欠陥による因果関係だけで製造業者に損害賠償を請求することが出来ます。

    「欠陥」とは、製造・管理の工程において仕様書通りに製造されておらず、また、製品の安全面に問題がある場合、設計自体の問題、使用上の指示や警告が十分でない場合などのことを指します。

    フランチャイズ本部では、加盟店に対して、上記の欠陥において十分配慮した上で、PL法保険への加盟を義務付けています。

  • パブリシティ

    企業が自主的に、テレビや雑誌などのメディアに対して情報提供し、「無償」でその情報を記事にして公開することです。ドラマなどでその企業の商品を身に着けてもらったりすることもこれに含まれます。

    メディア主体で記事を作成してもらえるため、広告よりも信頼性の高いアプローチが可能となっていますが、メディアに話題として取り上げられるような要素を、常に提供し続けなければなりません。

  • バイ・バック

    売り主がいったん売却した物品を買い戻すこと、または売り主が買い戻す権利を留保して売買契約をすることを指します。フランチャイズにおいては、本部がある一定の条件下で、フランチャイズ権をフランチャイジーから買い戻す場合に用いる言葉です。

  • 廃棄ロス

    賞味期限切れや売れ残り等、販売できずに廃棄せざるを得ない商品を指します。
    具体的には、コンビニエンスストアの総菜弁当などが大きな問題となっております。商品がびっしりと並んでいれば選択肢も多く店舗内も活気付きますが、廃棄ロスが増えるリスクがあります。反対に、ショーケースに商品が少ない状態だと、売り上げに影響するため、オーナーにとっては非常に難しい問題となっています。

    過去には廃棄ロスも含むロイヤルティの算出方法をめぐる訴訟があり、注目を集めたこともある。

  • 倫理綱領

    ランチャイズにおける倫理綱領とは、フランチャイズ本部と加盟者または加盟店が、お互いに健全なビジネスをする上で、遵守すべき決まり事や守るべき秩序のことを指します。(フランチャイズ契約とは異なります)

    日本フランチャイズチェーン協会(JFA)の倫理綱領は、協会が設立された1972年に設定されました。この倫理綱領は、主にフランチャイザーとフランチャイジーとの間で友好な取引関係を保つこと、消費者の利益の増進、社会的地位の重要性の獲得、信用と業績の向上をはかることを協会員が約束する内容になっています。

    この倫理綱領はJFAのホームページで公開されています。

  • ロジスティックス

    効率的・効果的に運用する仕組みとして、原料調達から配送、販売までの一連の流れを一貫していた「物流システム」に対し、それに加え、在庫や売り上げなどの情報システムも活用し、輸送コストまでの最適化を目指す戦略的な物流システムを従来の「物流システム」と区別してロジスティックと呼びます。

  • ロイヤルティ

    フランチャイズに加盟し、利用するノウハウや商標、特許などに対して支払う対価のことです。特許やノウハウなどのライセンスに対しては「実施料」、商標や著作権のライセンスに対しては「使用料」とも言います。

    売上に関係なく、定額で支払う方式、売上に乗じてその額を算出する方式などフランチャイズ本部によってその方式は様々です。

    ロイヤルティという言葉はフランチャイズ以外でも、書籍の印税や資源開発契約等の場合にも使われることがあります。

  • 連鎖化事業

    中小小売商業振興法の第4条5項では、「主として中小小売商業者に対し、定型的な約款による契約に基づき継続的に商品を販売し、かつ、経営に関する指導を行う事業をいう。」と規定されています。
    つまり大凡としてはフランチャイズシステムのことを指します。

  • 倫理綱領

    フランチャイズにおける倫理綱領とは、フランチャイズ本部と加盟者または加盟店が、お互いに健全なビジネスをする上で、遵守すべき決まり事や守るべき秩序のことを指します。(フランチャイズ契約とは異なります)

    日本フランチャイズチェーン協会(JFA)の倫理綱領は、協会が設立された1972年に設定されました。この倫理綱領は、主にフランチャイザーとフランチャイジーとの間で友好な取引関係を保つこと、消費者の利益の増進、社会的地位の重要性の獲得、信用と業績の向上をはかることを協会員が約束する内容になっています。

    この倫理綱領はJFAのホームページで公開されています。
    https://www.jfa-fc.or.jp/particle/36.html

  • 立地調査

    ビジネスフォーマット型のフランチャイズを基本とする日本では、加盟者が出店するにあたり、本部がその出店する場所を想定する「適した立地」であるかどうかを判断する調査です。
    調査する主な項目は以下のとおりで、多岐にわたっており、その評価基準は各本部で独自基準を持っており、共通の基準はありません。

    ・商圏規模
    ・交通動態
    ・店前通行量
    ・店舗形状
    ・視認性
    ・競合店 など

  • リーチインケース(リーチイン)

    コンビニエンスストアなどで見られる、生成飲料や冷凍食品を陳列しているショーケースのことです。
    現在はではウォークインを採用する店舗がほとんどです。

    店内の一番奥に当たる部分に設置さるのが一般的で、店内へお客様を誘導する機能(マグネット)としても役割を果たします。

  • リクルーター

    フランチャイズ加盟者、加盟店舗の開発、募集担当者のことを指します。リクルーターの役割は「フランチャイズチェーンの拡大」が主な役割となるため、加盟希望者の適性を見極める必要もあります。 加盟希望者へ契約内容の説明をしてくれるのもこの人です。基本的には同一のリクルーターが担当となりますが、希望すれば他のリクルーターに変更することもできます。
    契約内容は加盟する上で最も重要な部分なので、わからないことは質問し、説明に少しでも不安や不明点などがあれば他のリクルーターの話も聞いてみましょう。

  • ライセンス契約

    パッケージとして商標権、特許権、ブランドコンセプトなどが自らの事業で使用が許諾される契約のことです。
    フランチャイズ契約と大きく違うのは「経営指導やロイヤリティの発生」がないということです。

    ライセンスを与える側をライセンサー、ライセンスを使用する側をライセンシーと呼び、ライセンサーはライセンシーからのライセンス使用料を受け取ることができるため、フランチャイズ本部はそのライセンス収入によって収益を拡大することもできます。

  • ユニット

    フランチャイズ加盟店を計算する際に使用する単位。アメリカなどの海外では、こちらの呼び方が主流となっている。
    以前は、飲食店や小売店のフランチャイズが中心となっていたため、「店(てん)」という単位を使用するのが主流だった。最近では、無店舗販売やサービス業態のフランチャイズも多く、「ユニット」という単位を使うことが主流となっている。

  • 優越的地位の濫用

    取引上、優越的な地位にあるフランチャイズ本部が、フランチャイズの加盟店に対して、その地位を利用して不当に不利益に取引を行うこと。
    公正取引委員会の「フランチャイズガイドライン」によると、契約内容やその取引が、正常な商習慣と比較して、著しい不利益を与えるような内容に設定、または変更して取引をする場合(下記参照)は、独占禁止法の一般指定第14項に抵触します。

    ・取引先の制限
    フランチャイズ本部が加盟店に対して、正当な理由なく商品、原料等の仕入先や店舗清掃、設備工事の依頼先を指定し、他事業者との取引をさせないようにすること。

    ・仕入れの強制
    フランチャイズ本部が加盟店に対して、販売するのに必要な数を大幅に超えた仕入数を指定され、仕入れを余儀なくされること。 ・見切り販売の制限
    ロイヤルティの算定基準が廃棄ロス原価を含む売り上げ総利益となる条件の場合、フランチャイズ本部が正当な理由なしに、品質低下による見切り販売を制限し、販売機会を逃し、売れ残りとして廃棄することを余儀なくされること。

  • モデル収支

    フランチャイズ本部が加盟希望者に対して提示する収入や支出の一般的な参考資料です。「売上予測」や「収支予測」とは違い、実際の立地店舗の立地条件は加味されていません。あくまで、一般的な収支を「わかりやすく説明するための資料」であると認識ししておいてください。

  • 無店舗販売

    販売店舗を構えずに販売する営業様式です。
    代表的な例としてはECサイトなどの通信販売、訪問販売や移動販売などがあり、フランチャイズでは、サービス枠として扱われることが多いです。
    メリットとしては固定費がかからない、初期投資額が低い、在庫を持たないで始められるなど、手軽に始めることが出来ます。

  • ミステリー・ショッパーズ

    利用者として店舗を訪れ、実際にサービスを利用し、客観的に評価してもらう人物のこと。基本的には店舗には訪問の時期などは伝えずに実施する為、その店舗の日常的な面を評価できる。
    営業数値だけでは把握できない、顧客サービスの改善などが目的。

  • マニュアル

    一般的には、従業員がお店を運営する上での手法を説明した資料のこと。店舗の運用を始め、商品管理、接客、製造方法など、そのフランチャイズ独自のノウハウが詰まった資料である。
    従業員はこれらを読むことで、店舗を運営するための実務や作業を行う。効率的かつ正確に対応する必要がある為、各作業に関してはその手順、方法が誰でもわかるように記載されている。

  • マスターフランチャイズ契約

    一般的には、ある国のフランチャイズ本部が、他の国や地域などエリアを限定して、他の企業にそのフランチャイザー権利を与える契約のことです。地域開発フランチャイズと呼ばれることもあります。マスターフランチャイズ契約を結んだ事業者はフランチャイズ本部同様に加盟店を募ることができる。
    加盟店を募集しない直営店の運営のみを行う場合もある。

  • 暖簾分け

    従業員がそのお店から円満な形で独立することを暖簾分けといいます。ここでいう「暖簾(のれん)」とはお店の商号、技術、格式、伝統、得意先や仕入れ先、事業のノウハウなどの有形無形の財産のことを指します。場合によっては開業資金の援助などもあります。
    フランチャイズとの相違点としては以下の点が挙げられます。

    ロイヤリティや加盟金の額

    暖簾分けの場合、フランチャイズに比べて低率であることが多いです。また、場合によってはロイヤリティがない場合もあります。

    独立までのスパンが長い

    暖簾分けの場合は、3~5年ほどん修行期間があることが多く、その期間は従業員として運営や技術習得を目的としたオーナー育成がされます。フランチャイズの場合は、この修行制度の代わりに開店まえの研修が行われます。

    経営について

    フランチャイズの場合、ブランドの統一の観点から、新しい商品を独自に開発したり、新たなサービス展開をすることはできず決まった形式の中で運営する必要があります。
    暖簾分けの場合は、メニュー開発やお店のロゴなど、比較的自由に開発することが可能なため自由度が高いです。

  • ノウハウ

    ノウハウとはもともと英語で“know-how”と書く。明確な定義は定められていないが、一般的には商品などを生産する上で、真似されないように、秘密的に保持している技術や情報のことを指します。
    国際商業会議所(ICC)の定める「ノウハウ保護基準条項」では以下のように定義しています。

    「know-howとは単独で又は結合して、工業目的に役立つある種の技術を完成し、またそれを実際に応用するのに必要な秘密の技術的知識と経験、またそれらの集積」

    フランチャイズビジネスにおいては、商品やサービスなどをはじめ、その販売戦略や手法、または流通関連の部分を主にノウハウという。

  • ネットワークビジネス

    販売員が知人などを介して商品販売し、その知人が販売員になり、ピラミッド式に拡大していくビジネス手法です。
    このビジネス手法は今から100年以上前に、ニューヨークで香水店としてスタートしたエイボンという会社が起源だそうです。日本には1960年ごろに、日本タッパーウェア株式会社が上陸したことでスタートし、ネットワークビジネスは、現在国内で1000社以上もあると言われています。

  • ナショナルチェーン

    500店舗以上のチェーンを展開していることを指します。全国チェーンと言われることもあります。物流や管理の効率化が可能となり、コスト削減により、ドミナント化した地域が複数存在している状態。
    東京、大阪、北海道などにそれぞれ1店舗ずつ展開している状態はナショナルチェーンとは呼ばない。

  • 名板貸

    名板貸とは、自分の商号を使い営業をする事を他人に了承することです。
    商法14条では、「自己の商号を使用して営業又は事業を行うことを他人に許諾した商人は、当該商人が当該営業を行うものと誤認して当該他人と取引をした者に対し、当該他人と連帯して、当該取引によって生じた債務を弁済する責任を負う。」と定められています。

    フランチャイズ事業では、加盟店が行った取引の中でフランチャイズ本部が名板貸責任を負わされる可能性があります。
    フランチャイズ契約の中でこういった状況に対応した契約とするのが望ましいが、意図的でない場合では、たとえ契約の中で取り決めたとしても、その責任を負わないといけない場合があります。

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