なぜフランチャイズ起業するのか6W2H

フランチャイズ起業を「願望」から「実行できる計画」に変える道具として、6W2Hはとても心強いフレームワークです。ブランディングやアイデア出しでも使われますが、起業準備に当てはめると、やることが自然と整理されます。難しく考えず、会話するように一つずつ埋めていきましょう。
Table of Contents
Why(なぜ)
いちばん大切な“動機”です。ここが曖昧だと途中で迷いが増えます。「なぜ今、フランチャイズで起業するのか?」を30秒で言える一文にしておきましょう。
例:「家族の時間を守りながら、収入の柱を増やすため」「地元で雇用をつくりたいから」。
迷った時の“指針”になります。さらに「やらないこと」も一緒に決めると、誘惑に流されません(深夜営業はしない、無理な値引きはしない、など)。
Where(どこで)
地図の上だけで決めず、必ず歩いて確かめましょう。昼と夜、平日と休日で表情は変わります。人口構成、男女比、生活導線、競合の距離感、駐車のしやすさ。
たとえばカフェなら、オフィス街では朝と昼が勝負、住宅地なら午後の滞在需要が強い、という具合に“時間帯の勝ち筋”が見えてきます。オーガニック志向の喫茶を狙うなら、近隣のベビーカー率や健康志向の店舗の有無もヒントです。軽い市場調査でかまいません。狙うエリアと客層を言葉にして、地図にピンを打っておきましょう。
When(いつ)
オープン日から逆算して考えましょう。日にちが決まると、資金調達、契約、工事、採用、研修、プレオープンの順番が自然と並びます。細かな日付まで決めなくても大丈夫。
「この季節のうちに」「この四半期の中で」など目安を置き、そこから必要な準備の着手タイミングをメモに落とします。本部の標準スケジュールを一度見せてもらい、自分の事情に合わせて微調整しましょう。今週やることを一つだけ決める――それが前進のコツです。
What(何を)
提供する価値そのものです。ここでは“商品名”ではなく“お客さまの変化”で語ってみましょう。
例:「忙しい共働き家庭が、夕食づくりの負担を毎日15分減らせる」「在宅ワーカーが午後の集中力をリセットできる場所を提供する」。
同じフランチャイズでも、価値の言い方が明確だと、メニュー・価格・販促の決め方が一気に楽になります。
Whom(誰に)
ターゲットは“絞るほど伝わる”ものです。広く誰にでも、は結局誰にも届きません。
「平日昼にベビーカーで来店する30代のママ」「駅前で短時間のランチを求める20〜40代の会社員」など、顔が浮かぶレベルまで具体化します。人物像が明確になると、立地・営業時間・内装・SNSの言葉づかいまで自然にそろいます。
Who(誰が)
フランチャイズ起業の準備をするうえでの作業分担のことを指します。自分でやること、お願いできること、お願いしないとできないことを明確にし、開業までにどういったスケジュールで誰が何をするのか業務の線引きをします。
また、運営していく上でも、「何人雇う必要があるか」「何人配置するのか」なども検討します。
How(どのように)
サービス提供のための手段について考えます。同業他社と似たようなことをやっても意味がありません。フランチャイズはある程度制限はありますが、あなたなりのサービス提供方法を検討し、他店、他社との差別化をしましょう。
How much(いくらで)
文字通りお金にかかわること全般のことです。初期投資(加盟金・保証金・内装設備など)と、毎月の運転資金(家賃・人件費・仕入れ・ロイヤリティなど)を分けて考えます。
開業前でも、A4一枚でかまいません。月の売上見込み、変動費(原価など)、固定費(家賃や最低限の人件費など)を書き出し、ざっくりの損益分岐点を出してみましょう。
さらに「売上が10%下がったらどうなる?」という“感度チェック”を一回やっておくと、開業後に慌てません。資金が切れないことが最優先です。余裕資金をどのくらい持つかは人それぞれですので、無理のない範囲で確保しておきましょう。
実施プランの構築
6W2Hで輪郭が描けたら、いよいよ開業までのロードマップに落とします。ゴールはシンプル。「誰に」「何を」「いくらで」を、日付と担当つきで動かすだけです。これはフランチャイズに限らず、すべてのビジネスに共通します。
まず、今月やることを三つだけ決めます。たとえば「Whyを一文で決める」「候補エリアを昼と夜で一度ずつ歩く」「A4の月次PLを作る」。来月は「本部に3つ質問を送る」「物件を2件見学する」「採用の募集文を下書きする」。この積み重ねが、気づけばオープン直前の“整った状態”をつくります。
事業計画を土台に、継続のための資金、調達の方法、必要な人員と確保の方法まで具体化しましょう。準備の精度が、オープン後の安定と伸びしろを決めます。完璧は目指さなくて大丈夫です。7割で走り出し、翌日に3割を整える。その繰り返しが、あなたの“勝ち筋”になります。

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